2024年 12月 小山内裏公園MAP
 
 
2024年12月4日(水)
 
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 毎年カリンが実を付けますが、いつの間にかなくなっています。下にも落ちていないので誰かが失敬しているのかも。
 
 

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 鮎道にあるダンコウバイが黄葉しました。今年は樹勢が少し回復したようで、葉も多く残っています。(後ろの太い幹はダンコウバイではありません。)
 
 

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 イロハモミジ。葉の中に糖分が蓄えられアントシアンが多く作られると深い紅色になるそうです。
 
 

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 黄色の色素はカロチノイド。緑色の葉のクロロフィル(葉緑素)が分解されることでもとからあったカロチノイドの黄色が現れてきます。日当たりが良くないところだとアントシアニンの生成が進まず、赤色になるまでの間黄色が現れるのでしょう。
 
 

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 これは中間形? これら3つのイロハモミジはほぼ同じところに生えていますが、日照の条件がそれぞれ異なります。
 
 

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 九反甫谷戸へやって来ました。真下から見上げるフサザクラの黄葉。アートです。
 
 

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 足元にはヤブラン。黒いのは実ではなく種子です。
 
 
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 今、公園はまさに紅葉や黄葉の盛りですが、本当の主役はモミジとかではなくこのコナラでしょう。圧倒的な数の多さから。
 
 

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 南広場のイチョウ。植えられて数年で5、6mまで成長し、樹形もそれらしくなってきました。
 
 

 
 
 
2024年12月11日(水)
 

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 カマツカに実が付いていました。園内には自生のものもありますが、これは植栽です。場所のせいなのか何なのか、花はたくさん付くのですが、実はあまりできません。
 
 

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 これはイヌコリヤナギの冬芽。左右に対になって付きます。3月、葉の展開に先駆けて花が咲きます。
 
 

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 コゴメウツギの黄葉は和テイスト。芥子色になります。ウツギと名が付いていますが、バラの仲間。
 
 

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 鮎道はもうすっかり初冬の佇まい。陽射しが地面を温めます。
 
 

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 これはあまり見かけない葉ですね。三出複葉で、それぞれの小葉には粗い鋸歯がありました。調べてみるとこれはミツデカエデ。yamanekoはこの公園で初めて出会いました。
 
 

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 ミズキの黄葉はレモンイエロー。横に伸ばした太い枝から上に向かって細枝を伸ばしてそこに花序や葉を付けるのがミズキの特徴です。
 
 

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 オオモミジです。今年は紅葉の時期が遅いと言われていましたが、多摩丘陵の北部に位置するこの公園の紅葉もそろそろ盛りを過ぎたようです。
 
 

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 南広場のトウカエデ。もうかなり葉を落としています。この場所にはトウカエデが6本植栽されていているのですが、昨年、翼果の形の違いで2グループに分かれることに気がつきました。翼果の翼が八の字に開いているのものと、握り鋏のように閉じているものです。園芸品種として改良(?)したものなのか、それとも個体ごとの個性の範疇なのか。
 
 

 
 
 
2024年12月12日(木)
 

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 園内東側、調整池近くのイロハモミジです。午後の紅葉も日陰とのコントラストが際立っていい感じですね。
 
 

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 垣根として植栽されているハマヒサカキ。これは雄花ですね。冬に咲く数少ない花の一つです。
 
 

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 クロモジの葉は黄葉するとすぐに散ってしまいます。雌雄異株で、この木に実がついているのを見たことがないので、雄の木なのだと思います。ただ、これは植物全般に言えることですが、雌雄異株と言っても結構個体による例外があるようなので、そのつもりで見る必要があります。
 
 

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 野草見本園のヤブコウジです。冬枯れの山野にあって瑞々しい葉と赤い実。生命力を感じさせる縁起の良い植物として、正月飾りなどに用いられます。
 
 

 
 
 
2024年12月18日(水)
 

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 これはトキリマメの実。赤い部分は鞘で、エンドウ豆の鞘を寸詰まりにしたような形をしています。今はそれが裂けて中から光沢のある黒い種子が出ている状態です。



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 冬になり木々が葉を落とすと背の低い植物にも日が当たり(名実ともに)、藪に隠れていたサルトリイバラの実もよく目立つようになります。一応果実の形状としては「液果」になりますが、この時期の実を割ってみると、カサカサ、スカスカになっています。


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 トチノキの冬芽。大きさは親指くらいと、植物の冬芽としてはかなり大きめの部類です。芽鱗は粘着質の樹脂のようなものに覆われていて、これは防寒対策と聞いたことがあります。枝にある模様のようなところは葉痕。葉が付いていた痕です。葉が大型なぶん葉痕も大きいですね。葉痕を縁取るように点々とあるのは維管束の痕になります。



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 シャクナゲに実ができています。実の先端に花の名残の柱頭が残っていますね。おそらく園芸種ではないかと思います。これから実は乾燥し、先端から裂開してドライフラワーのようになっていきます。


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 このもふもふしたものはヤクシソウの実。痩果という形状の果実で、そのひとつひとに白色の冠毛が付いているので、全体としてこんな姿になります。秋にたくさんの花を付けていたことが分かりますね。



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 マユミの実です。巾着を逆さにしたようにぶら下がり、熟すと下側が4つに開裂して朱色の種子が顔を覗かせます。花の少ないこの時期、遠目に何の花が咲いているのかと近づくと実を付けたマユミだったりします。





 
2024年12月21日(土)
 
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 濃碧色の宝石のようなジャノヒゲの実(正確には種子)。根際に隠れているので、葉の付け根を掻き分けるようにして撮りました。この種子は地面に叩きつけるとスーパーボールみたいによく跳ねます。でも最近の子供はそんなことをして遊んだりしないでしょうね。



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 キツネノマゴも成長することこんなに大きくなります。花序も伸びきっていて、夏に見る姿とはイメージが異なりますね。葉も濃い紫色に紅葉しています。



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 マルバウツギも紅葉していました。渋い色合いです。細い枝先に付いているのは果実。何だかこれ自体が小さな花のような形をしています。





 
2024年12月25日(水)
 

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 ウバメガシの葉。固く光沢があり、主脈を境に左右の葉身が湾曲しています。これらの特徴は、強い潮風や直射日光など沿岸部特有の厳しい環境から葉を守るためのものだそう。
 
 

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 ヤマユリの刮ハ。もう先端が裂けて、中の種子を飛ばした後です。
 
 

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 こちらはウバユリの刮ハを上から見たところ。果皮が縦に3つに裂けていますが、よく見ると繊維のようなもので果皮どうしがつながっていて、開きすぎないようになっています。開ききってしまうと中の種子がいっぺんにこぼれ落ちてしまうので、少しずつ飛ばされていくように、すぼめ気味に開いているのだと思います。現に写真のものもまだ種子が残っていますね。ちなみに、さっきのヤマユリも似たような構造になっています。
 
 

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 九反甫谷戸へやって来ました。タマアジサイの花序。既にドライフラワー状態です。今はその構造をじっくりと観察できますが、花が生き生きと咲いている頃はここでは藪蚊に悩まされてじっと見ていることは困難です。
 
 
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 今、園内のあちこちでサザンカが満開です。一見よく似ているものにヤブツバキがありますが、ヤブツバキが散る際に花冠ごとぼとっと落ちるのに対し、サザンカは花弁が一枚一枚バラバラになって散るのが特徴です。葉の大きさとか、他にも相違点はありますが。
 
 

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 芝生広場のクスノキが実を付けていました。もう黒く熟しています。大きさは1cm弱。ときに大木になるクスノキですが、実は小さいんですね。
 
 
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 ツルウメモドキの実。殻が3つに割れて開き、中から橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出しています。この状態のものをリースや生け花の材料として使ったりします。
 
 

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 ハリギリの黄葉はもう盛りが過ぎる頃です。葉は大きく、大人の手のひらを2回り大きくしたくらいあります。大きいものはグローブくらいのものも。なので風が吹くとワサワサといった感じで揺れます。一見モミジの葉に似ていますが、仲間ではありません。
 
 

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 ムラサキシキブの枝にヤマガラが。残念ながらもう果実は残っていません。チーチーと悲しそうに鳴いていました。いや、そう感じるのは人間の勝手な想像ですね。
 
 



 
2024年12月31日(火)
 

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 2024年もいよいよ押し詰まってきました。大晦日の大田切池。静かです。
 
 

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 生け垣として植栽されているロニセラ。厳冬に花を付けるので、この時期既に花芽の準備ができています。
 
 

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 クヌギの枝に果実が残っていますね。あまり見かけない光景です。大体は落葉に先駆けて実が落ちるイメージですが。
 
 

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 パークセンター前の展示スペースはもう正月の装いになっていました。これはセンリョウ。黄色い方はキミノセンリョウとも呼ばれます。