2024年6月4日(火)
@
ニガイチゴの実が熟していました。名前に反して苦くはありません。モミジイチゴの方はもう少し色が黄色がかっていて、粒の数も多いです。
A
マルバアオダモの果序。ほとんど落ちてしまっていて、へら型の果実が数個残るのみです。
B
クマシデの果序。ビールのホップを太く、長くしたような見た目をしています。鱗のような物は苞で、諸葛孔明の白羽扇のような形をしています。その付け根に小さな果実が付いています。
C
こちらはアカシデの果序。クマシデと違って苞が外側に向いていますね。こちらの方が紙垂(しで)に雰囲気が似ています。
D
ニワトコの実が早くも赤く色づいていました。秋ごろにはあらかた鳥に食べられてしまいます。ただ、人間様にとっては決して美味しいものではないようです。
E
クリの雄花が満開。時折顔を出す太陽の光を眩しく跳ね返していいました。
F
尾根道に植栽されているアジサイ。もうすぐ梅雨がやってきます。
G
これはハエドクソウの花。ごくごく小さく、花のサイズは約5mm。写真では茎も太く見えますが、実際には経2mm程度です。
H
ムラサキカタバミです。カタバミは日差しが強いと葉を半分にたたむことができ、その様子を、葉が半分(片方)食べられたよう=片食み、と呼んだのだそうです。
I
ホオノキの集合果。コッペパン(死後?)くらいの大きさです。秋には黒っぽくなり、、中に朱色の果実がたくさん埋め込まれているような状態になります。
J
クマノミズキの花序。これから咲くところです。ミズキより1か月ほど遅れて咲きます。見た目はミズキとそっくりですが、葉の付き方で違いが分かります。ミズキは互生、クマノミズキは対生です。
K
野草見本園へ。キヌタソウが咲いていました。星の瞬きのようです。花冠の大きさは3mmほど。こんなに小さくても蜜を出し、虫を呼ぶんでしょうね。いったいどんな虫を相手にする商売なのか。
|
|
|
2024年6月12日(水)
@
アカメガシワ。園外周の法面近くに生えていました。アカメガシワはパイオニア植物の一つで、崩壊地などに真っ先に進出するそうです。これは雄花序です。
A
ブタナの三姉妹です。本来は細長い茎を直立させ、その頂に花冠を付けますが、この株は一旦地面に倒れて、そこからまた上を向いて伸びていました。
B
ムラサキシキブが咲き始めました。大河ドラマの影響で今年は何かと注目されるのではないでしょうか。
C
ヌルデの葉。奇数羽状複葉で、これ全体が1個の葉です。葉軸に翼があるのが特徴。
D
花が咲き競う季節が終わり、今度は若い実の季節の到来です。このサルトリイバラもその一つ。秋には真っ赤になります。
ところで、西日本(というか広島周辺?)ではサルトリイバラのことをサンキライ(山帰来)と呼ぶ人が結構いましたが、調べてみると山帰来は中国に自生する近縁種で、サルトリイバラとは別種のようです。
E
初夏なのにオオイヌノフグリ? これは外来種のタチイヌノフグリで、オオイヌノフグリより開花時期が1か月くらい後ろにずれています。名前のとおり茎は立ち上がり、大きいものでは30cmくらいになるものもあるようです。
F
ウツギの若い実。花の時期は短くあっという間に終わり、そしてすぐに実ができます。
G
ヤブジラミの花は清楚です。もうちょっとイメージの良い名前にしてあげてほしい。なにしろ「藪」に「虱」ですから。
H
野草見本園のウツボグサ。まだ花序が若く、ぎゅっと締まった感じです。花数もまだ少ないですね。写真を見ると花は花序の下から上に向かって咲いていくことが分かります。
I
花序の全体を撮るのにいつも苦労するナンテン。どこにピントを合わせても全体としてぼやっとした感じになってしまいます。引くと花が小さくなってよく分からないし。背景もよろしくないですね。
J
ヒメコウゾの実が熟し始めています。食べると口の中にイガイガが残って食用には向きません。見た目はそれなりに美味しそうですが。
K
まだ梅雨入りしてもいないのにギラギラの日差し。オカトラノオはその日差しに負けて曲がっているのではありません。この形がデフォルトの花序の形なのです。
|
|
|
2024年6月13日(木)
@
ズミの若い実。リンゴとかに近い仲間なので、果実の形もちょっと似ています。
A
ミツバウツギの実。車の初心者マークみたいな特徴的な形をしています。
B
植栽のヒメシャラ。この花を見ると、ああ夏が来たなと思います。梅雨入りはまだですが。
C
アスファルトの隙間からたくましく生えていたキキョウソウ。茎の中程より下にある葉には付け根に薄褐色の刮ハがあるのが分かります。これは閉鎖花(花は開かない)のもの。葉巻型をしていて、熟すと下の方が何箇所かロールカーテンのようにめくれ上がり、そこから種子がこぼれ落ちる仕組みになっています。yamanekoが自然観察を始めた頃に教わった話で、この花を見て懐かしい気持ちになりました。
D
ミズキが開花して1か月遅れで咲き始めるのがクマノミズキ。花が少なくなってくるこの時期、虫たちにとってはありがたい存在でしょうね。
E
ノカンゾウによく似た鮮やかな色の花。ヘメロカリスと呼ばれていますが、カンゾウなどを含めた属の名前としてヘメロカリスと呼ぶようです。毎年この場所で花を付けますが、誰かが植えたものなんでしょうね。
F
スクリューのような花冠をしているトモエソウ。五つ巴の形をしていますね。オトギリソウの仲間だそうですが、言われてみればなんとなく頷けます。
|
|
|
2024年6月19日(水)
@
まだテイカカズラが咲いていました。案外息の長い花のようです。
A
園東側の「調整池」に垣根として植栽されているキンシバイ。昨夜までの雨を粒にとどめて輝いていました。
B
これはスダジイの若い果実。スダジイの実は成熟するまでに2年間かかるタイプで、これは2年目の状態です。いわゆるドングリと言われるブナ科の果実には1年タイプと2年タイプがあります。
C
園路脇にタチアオイが数株咲いていました。誰かが植えたものなのかもしれません。
D
早くもヒヨドリバナが蕾を付けていました。なんとなく秋の花のイメージですが、実際には夏の早い時期から咲いています。
E
園内でヤブムラサキが自生している数少ない場所へ。でも見当たりませんでした。葉や茎に軟毛が密生するヤブムラサキの特徴を備えていないので、これはムラサキシキブでしょう。いったいヤブムラサキはどこにいったのか。
F
ミツバアケビの若い果実です。まだ瑞々しい感じですね。秋までにもう一回り大きくなって、果実の表面もひび割れ模様が入ったりしてワイルドな感じになります。
G
アート作品のようなツリバナの果序。風に揺れて写真は撮りにくいです。
|
|
|
2024年6月24日(月)
@
ネムノキの花序。20個程度の花が集まったものです。漢字では「合歓の木」。葉は夜になると閉じるので、これが名前の由来とされています。
A
ムラサキカタバミの花はよく目立ちます。南アメリカ原産で、日本には観賞用として移入されたものだそうです。十分に観賞に耐え得るビジュアルですね。
B
小さな「雑草」、ウシハコベ。ハコベに比べて全体に大きいので「ウシ」が付いたと言われていますが、ハコベもウシハコベも十分に小さいので、ウシと付けるには無理があるような。
C
エゴノキの実が鈴生りです。この実はヤマガラの好物で、こんなにぶら下がっているとヤマガラにとっては興奮ものでしょうね。
D
オカトラノオの花序をアップで。一つ一つの花はよく見ると端正な姿をしています。よく似たものにノジトラノオがあり、これは葉の細さや茎に生える毛で見分けます。
E
ヒルガオ。この花には夏の日差しがよく似合います。栽培されていることはほぼなく、茂みの中に咲いていることが多いです。
F
アカメガシワは伐採地や崩壊地などの明るい場所に好んで進出する樹木です。これは雄花序。
G
こちらはアカメガシワ雌花序。赤っぽく見える部分が子房で、その先に3裂した花柱が付いています。
|
|
|
2024年6月26日(水)
@
小山内裏公園にはボランティアが運営する畑があります。これはラッカセイの花。案外ビビットな色合いですね。落花生は標準和名なのでそのままカタカナ表記されますが、なんか違和感があります。
A
野草見本園へ。早くもキキョウの開花を目にしました。一応秋の七草の一つなんですが。
B
これはヤブミョウガの花序。同じ株に両性花と雄花があるとのこと。植物ではときどき見かけるパターンです。一般的な動物のように雌雄が別個体である方が進化形だとすると、これは進化の過程にあるということ?(違うでしょうね)何らかの理由があるのでしょう。
C
ヤブカンゾウが咲く季節になりました。この花を見ると「盛夏」という言葉が思い浮かびます。
D
カセンソウ。陽当たりのよい山野の湿地に見られるキクの仲間です。この花を初めて見たのは秋吉台でした。多摩丘陵でも結構見られるようです。
E
これはイヌゴマの花序です。可憐な姿をしていますが、茎には下向きに細い棘が生えていて、触るとザラッとします。下向きに棘が生えるのはツル性の植物に多く見られますが、自立する植物に生えている理由は何なのか。
F
チダケサシも夏の花です。まだ咲き始めですね。花をアップで見ると意外と華やかです。
G
センリョウの花。意識して見ることはなかなかないのでは。構造はごくシンプルで、花弁も萼もなく、子房(黄緑色)の横に雄しべ(やや黄色)が1個付いているだけ。これを花だと気づかない人も多いでしょうね。
H
リョウブは花の少ないこの時期に咲く数少ない花ですが、すぐに茶色く変色してしまいます。油断していると花期を逃してしまいがちです。
|
|
|
|