2024年4月2日(火)
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前回、このクロモジが雄の株なのか雌の株なのか、開花を待って確認することにしていましたが、あれから1週間で満開になり、雄の株だということが分かりました。小さな花の中に雄しべがたくさん(図鑑によると9個)並んでいます。
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このキブシも雌雄異株で、クロモジと同様に花の中の構造でどちらか分かります。なのでややローアングルで。
これは多くの雄しべが見えているので雄花。ということは雄の株ということになります。雄花には雌しべもあるにはありますが機能しないようです。
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尾根道から里山広場への下り口に生えているヤブザクラ。三分咲きといったところでした。
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ゼンマイが伸び始めていました。ここでは毎年生えています。誰も採って帰ろうという人はいないんでしょうね。根元部分にシナモンスティックみたいな棒状のものがたくさんありますが、これは去年のゼンマイの茎が枯れ残ったものだと思います。
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野草見本園にやってきました。
ヒトリシズカ。本来は山道で出会う花です。花はごく小さな雌しべと白い棒のような雄しべ3個で構成されていて、それがたくさん寄り集まっているのが写真の状態です。花に萼や花弁はありません。
花弁のない花は他にも結構あって、自然観察を始めた頃には、花弁がなくても花なのか? と思いましたが、花で一番重要なのは子房。種子さえ作れれば花の役割は果たせるということなんでしょうね。
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ニリンソウです。名前は「二輪草」ですが1輪や3輪の場合も結構あります。また、2輪咲いていても花の付く高さが大きく段違いになっていることも多いです。
葉は切れ込みの根元が若干白くなっているのが特徴。ただ、ニリンソウの葉はトリカブトの葉に似ていて、毎年誤食による事故が起きているそう。山菜ファンは多いですから気をつけないと。yamanekoは食べません。
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なんだかゴチャゴチャしていますが、これはイカリソウの花が横向きに4個寄り集まっているところ。ちょうど電波塔であちこち向いているパラボラアンテナみたいな感じです。花冠には4個の細長い部分(距)があって、それが四方に突き出ている様子が和船の碇みたいということでイカリソウという名がついたそうです。怒り草でなくてよかった。
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こちらが雌株のキブシ。雌花の中に膨らんだ子房とそこから突き出ている雌しべが見えますね。雄しべもありますが短く退化しています。
雄株との違いとして他には、雌花の方が緑色がかっていることや花序がやや短いといったことが挙げられます。
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チョウセンレンギョウ。すぐ近くに植えられているシナレンギョウより黄色みが強いです。
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アカシデの雄花序。満開状態です。枝の先端に付いているのが雌花序です。よく似た樹木にイヌシデがあり、この時期であれば花序の色味でアカシデと判別しやすいです。花の時期が過ぎると、ぶら下がる果序を見て果苞の形を確かめ、それもない時期には木の根元にしゃがんで去年の果苞が落ちてないか探します。ただ、果苞もそこそこ似ているので、結局どちらだか自信が持てないで終わったりします。
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九反甫谷戸にやってきました。ここには数年前に移植されたカタクリが咲きます。The 春の妖精 ですね。ひっそりと咲いている感じが野趣を増します。
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今年はコブシの開花が遅かったですが、開花すると一気に咲き進み、花期は短いように感じました。
それにしても純白の花が眩しいです。
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園の東側にある調整池にやってきました。先週の雨で水量が多くなっていました。その水の中から伸び出しているタチヤナギ。水を好み、このような環境でも普通に生きていけるようです。
ところでこの池は調整池と呼ばれていますが、どうみてもその機能があるとは思えません。
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クマシデも花序が伸び、すっかり開花していました。肩パッドのような苞の下に守られるように雄花が隠れています。さっき見たアカシデの果序と少し雰囲気が違いますが、基本的な構造は同じです。
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2024年4月7日(日)
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主に津島谷戸のサンクチュアリ内に見られるツルカノコソウ。フェンスの外側に出ているものがないか探してみると、ありました。
花はごく小さく、オミナエシの花に似た形をしています。以前はオミナエシ科に属していましたが、遺伝子を基にした新分類では別の科になっていました。名前に「ツル」が付いていますがツル性の植物ではなく、花期の後に細いランナーを伸ばしてそこに新しい苗を作るから。
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アマナは4月上旬のごく短い期間に開花します。花茎が弱いのかすっと立ち上がった姿を見たことがありません。開花するのは陽射しがあるときだけ。全体にか弱い感じのする花です。
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キバナノイカリソウという園芸種の花。イカリソウに特有の細長い距がありません。園芸種でありながら野草見本園に植えられています。
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コブシの花期もそろそろ終わりです。まだ元気な花冠を覗いてみるとそこには華やかな世界が。薄桃色の棒状のものは雄しべ。ランダムに付いているように見えますが、花床に螺旋状に付いているのだそうです。冬芽の中に効率的に格納するためでしょうか。
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大田切池へ。満開の桜が水面にかかっていました。この陽気にカワウも花見を楽しんでいるよう。微動だにしていませんでした。
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サルトリイバラの雄花が開花していました。葉と同じような色をしているのであまり目立ちません。yamanekoの故郷では、カシワではなくこの葉で柏餅を巻いていました。しかもそれを「ちまき」と呼んでいました。いろいろややこしいです。
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尾根道のヤマザクラ。花の時期に葉も展開し始めるのがソメイヨシノと異なるところです。yamanekoとしては最も好きな桜で、山道で出会ったりすると嬉しい気持ちになります。
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2024年4月10日(水)
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コナラの葉が展開し始めたところ。この時期は軟毛が密生していて、遠目には銀白色に見えます。同じ時期によく似た姿をしているクヌギは若干褐色がかっていて、全体の色味で両者を区別できます。
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アケビの雌花。花弁はなく、花弁のように見えるのは萼片です。花の中心にある短い棒のようなものが秋に太ってアケビの実になります。
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こちらはアケビの雄花。雄しべの葯が露出しています。やっぱり花弁のように見えるのは萼片。
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イヌコリヤナギです。3月下旬に開花し、既に実ができています。そしてその実が裂けて、柳絮と呼ばれる白い綿毛をまとった小さな種子が風に飛ばされていきます。
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花茎の先端に小さな頭花をいくつも付けているのはオニタビラコ。茎の長さは30cm以上あります。
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オニタビラコの根生葉はロゼット状。
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ニガイチゴが開花していました。名前に反して果実はジューシーで甘いです。
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フデリンドウは明るい斜面を好みます。日が陰ると花を閉じますが、その様子が筆の穂先ようなので、「筆竜胆」の名が付いたそうです。
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もうチゴユリが咲き始めています。5月の花というイメージでしたが。俯いて咲く姿から清楚な印象を受けますね。
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春の光に輝くオオシマザクラ。清々しいです。
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トウグミの花。花冠が汚れているように見えますが、この斑点は星状毛で、ルーペで覗いてみると小さな毛が集まっていることが分かります。
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ホオノキの冬芽が厚いコートを脱ぎ始めました。この中にあの大きな葉と大きな花が格納されているのですから、自然の仕組みって面白いです。
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2024年4月17日(水)
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野草見本園。標準和名が「スミレ」というスミレ。この辺りの野山ではタチツボスミレを多く見ますが、比較的開けたところで探してみるとこのスミレにも出会えます。
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ムサシアブミは大きく広げた葉の陰に仏炎苞を伸ばしています。招き猫の前足のような形をしています。
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ニリンソウは群生でこそその可愛さを最大限に引き出せると思います。人気のある花です。
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フデリンドウです。花に目が行きがちですが、葉も特徴的。やや肉厚で裏が若干紫色を帯びています。しゃがんで葉裏まで見ることはなかなかしないですが。
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存在感抜群の派手な花。シャガです。自分が虫だったらフラフラっと引き寄せられるような気がします。
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ミツマタの園芸品種、アカバナミツマタ。ミツマタの花は本来は黄色ですが、これは名前のとおり赤っぽい花が付くように作られたものです。
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これはトキワマンサク。日本ではごく限られた地域に自生しているそうで、庭木などでよく見るのは当然に栽培されたものということになります。早春に花をつけるマンサクは花弁がレロレロにウェーブしていますが、このトキワマンサクの葉はストレートです。
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南広場のイチョウに葉が展開し始めました。大きさは2cmほどと。ミニチュアの葉みたいで可愛いです。
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ジュウニヒトエには眩しい陽光が似合います。この花、何が十二単かというと、花が何段にも重なって付くことから、それを衣を重ねた十二単に例えたということ。他にもっと上手い例えはなかったのかと思います。
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3つの小葉が特徴的なミツバツチグリ。ツチグリというと丸いきのこの方がメジャーですが、この花によくにた同名の植物があり、それとよく似ていて葉が3個だからミツバツチグリなのだそうです。本家のツチグリの葉は羽状複葉です。
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オオアラセイトウの花をアップで。4個の花弁がアブラナ科の特徴の一つ。花弁の縁が波打っていて、そのため群生していると全体としてごちゃごちゃとした印象を受けますが、単体をよく見てみるとなかなか美しいです。
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ムラサキサギゴケ。地面に貼り付くようにして咲いています。よく目立つヒョウ柄(?)の部分は虫ためのプラットフォーム。空港の滑走路の誘導灯みたいな役割を果たしていると言われています。
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2024年4月18日(木)
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丘陵地レンジャーとともに大田切西サンクチュアリへ。イチリンソウの群生地がありました。ニリンソウと比較すると、花冠はニリンソウより二周り大きく、葉はニリンソウが丸っこいのに対しイチリンソウは鋭く深く裂けています。
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これはヤブムグラではないかとのこと。関東地方南部の丘陵地に生えるものだそうです。よく見かけるヤエムグラより背が低く、がっしりした印象です。
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ホウチャクソウ。今が花期の盛りですね。涼やかな花です。
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鮎道へ。
クサイチゴです。花冠の多さは500円硬貨かそれより一回り大きいくらい。背がひくいので「草苺」と名付けられていますが、草ではなく樹木です。
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白い花が多いですね。これはコバノガマズミ。ガマズミに比べ花序も葉も小型です。
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ウワミズザクラはyamanekoの好きな花の一つです。この花序の姿を見てサクラの仲間だと思いつくのは難しいですね。葉は似ていますが。
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ツルグミに実が付いていました。まだ青いうちから落ちてしまうものが多いとのことです。そういえば子供の頃以来グミを食べた記憶がないです。お菓子のグミはよく食べますが、お菓子のグミはドイツ語のゴムを表す言葉が語源なのだとか。形もちょっと似ているので植物のグミが語源だとなんとなく勘違いしていました。。
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2024年4月25日(木) その1
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カツラの葉が展開し始めました。ハート型が並んで可愛いです。カツラは山中ではあまり見かけませんが、渓流の畔りなどで大木になっているものに出会うことがあります。生藤山の山麓にある軍刀利神社にあった大カツラも渓流沿いでした。あまりの大きさにしばし見入っていたのを覚えています。
ところで、カツラは恐竜の時代からの生き残りだそう。そのせいか花の構造もシンプルです。
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キツネアザミです。アザミといえば夏から秋にかけて咲く花のイメージがありますが、ノアザミなど春から夏にかけて咲くものもあります。キツネアザミはこれらのアザミとは親戚の関係(別の属)で、梅雨前には花期は終わります。
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ツリガネニンジンのような花とスイセンのような葉ということでツリガネズイセン。もともとは地中海沿岸が原産とのことです。
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ホタルカズラ。涼やかな色をしています。林縁の斜面に生えていることが多く、林床など平らな場所では見ない気がしますが、たまたまかyamanekoが見た範囲のことか。
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野辺のポピュラーな雑草、ケキツネノボタン。全体に軟毛に覆われているタイプのキツネノボタンという意味で、キツネノボタンとは別種とされています。
葉がボタンのそれに似ていることによるネーミングですが、なぜキツネが付いているかには諸説あるよう。キツネは人を化かすなど要注意な動物なので有毒植物であるこの花の名に冠するのにふさわしい、というのが有力のようです。
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早実グラウンドの法面に植えられているシャクナゲ。おそらく園芸種でしょう。この公園に通うようになって10年が経ちますが、花が咲いているところを初めて見ました。もちろん毎年咲いているのですが(実ができているのは毎年確認しています)、他に花の多いこの時期、園路の分岐の先にあるこの花をついつい見逃してしまっていたのです。
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内裏池の谷戸にやって来ました。この谷戸の奥にはミツバウツギがあり、花期が長くはないので毎年注意して開花を見ています。で、行ってみると開花し始めたところのようで、ほとんどはまだ蕾の状態でした。
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園路を散策するのに気持ちいい季節になりました。見上げるとトチノキの葉。陽光を透かして自らが発光しているかのようです。
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九反甫谷戸へ。エビネの群落がまさに花盛りでした。昨年、業者さんが入って、谷戸の片側側面の立て込んでいた樹木を大規模に伐採したのですが、伐採した大量の幹や枝が現地に放置されていたため(処理までは契約外だった?)、先日ボランティアグループでエビネの周囲だけでもと片付けをしたところです。昔は木を伐って林に光を入れるのも、伐った木を片づけるのも、里山に暮らす人々が木材を生活に利用する過程で行ってきたことですから、里山は常に整えられた環境だったのでしょうね。
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2024年4月25日(木) その2
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キンランが見事に咲いていました。ここは数年前までは木が密生した藪のような場所でしたが、木を間引きササを刈って林の中に風と光が入れられた結果、このような植物も見られるようになりました。
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こちらはギンラン。キンランと同じ場所にありました。キンランよりもかなり小型です。もうじき開花という状況でした。
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サワフタギも開花が始まったようです。沢に覆い被さるように枝が茂るので「沢蓋木」。では水辺を好むのかと思いきやそうでもないようで、むしろ草原などの方が良いようです。
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ツリバナ。花がモビールのように吊り下がって付くことからの名前です。秋に渋い赤色の実を付けますが、丸いその実が裂けて吊り下がる様子も趣があります。
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ヒメコウゾの花序です。岡本太郎作の太陽みたいなものが雌花、その下あるボコボコしたものが雄花です。コウゾと名が付くだけあって、昔は和紙の原料とされたそうです。
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イヌザクラの花序。よく似るウワミズザクラの花序に比べて小型です。花の付き方も若干疎らな感じ。花も個性的ですが、秋に熟す実も黄、赤、黒とカラフルです。
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広げた葉の中央に花を付けるハナイカダ。よく見ると葉身の根元(葉柄に続くところ)の部分から花までの主脈が太いです。これは元々の花柄が葉に合着した痕跡とのこと。遠い昔は葉腋から花茎が立ち上がっていたんですね。
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ニガキの雌花序。木々の梢の向こうにあり、しかも緑色の花なので、なかなか目立ちにくいです。なので花期を見逃しがちです。名前のとおり葉にも材にも強い苦味があり、昔は樹皮を健胃薬として利用したそう。良薬口に苦しですね。
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カマツカの花がきれいに咲いていました。この花は花弁が脱落しやすいのですが、まだ五弁がきれいに揃っています。見るからにバラ科といった風情です。名前は鎌の柄にできるほど材が固く粘りがあるということのよう。
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