2022年5月8日(日)
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ミズキの葉が色濃く逞しくなってくると花の時期になります。白い小さな花を密生させる花序がまるで傘のようです。よく似るクマノミズキも園内にありますが、こちらの開花はミズキから1か月程度遅いです。
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大きな葉を広げるホオノキ。展開した葉の経は1mほどにもなります。花冠に隠れて葉の付き方が見えませんが、枝の先端に集まっている8個の葉は同じところから出ているのではなく、先端に向かって順番に、135度の間隔でスクリュー状に並んでいます。
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道端や野原ではハルジオンが満開です。白く細いのは一つ一つが1個の花(舌状花)で、一つの頭花で200個以上もあるとか。花冠の中央に集まっている筒状花(黄色い部分)に虫を呼ぶために花冠を目立たせる役割を負っているんでしょう。
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ハルジオンにやってきたダイミョウセセリ。蝶ですが翅を完全に開いてとまることが多いようです。
うどん文化とそば文化、味付けの濃い口、薄口など、世に関ヶ原辺りで日本を東西に分けるものが数多ありますが、このダイミョウセセリも関ヶ原を境に関東型と関西型に分かれるそう。関西型は後翅に白斑があるとのことです。
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トウカエデの葉はゴジラの足跡みたいな形。3裂するのはカエデの仲間としては少数派。
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エゴノキの枝先に大量の蕾がぶら下がっています。開花準備は完了です。
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モミジイチゴの果実がもう熟していました。花がそうであったように実も枝からぶら下がって付きます。花の時期にはまだ葉が展開し始める頃なので白い花がよく目立ちますが、この時期は葉陰に隠れる形になるので、こんなに美味しそうな実もつい見逃しがちです。
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うーむ、これはキツネヤナギの果穂かな。もうほとんど柳絮を飛ばした後のようです。 ← 後の観察で葉裏に白い縮毛が密生しているのを確認。バッコヤナギと思われます。
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クマシデ。ビールの原料になるホップみたいな姿をしていますね。
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クマシデのすぐ隣に立っていたアカシデ。シデという名前の由来は諸説あるようですが、果穂が垂れ下がる様子が、注連縄などに使われる「紙垂」(しで)に似るからとも言われています。
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ガマズミの花が満開です。小さな花ですが数で勝負ですね。ハナムグリの仲間が来ているのをよく見かけます。
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ニガキの花が咲いています。色合いのせいでほとんど目立ちませんね。雌雄別株で、これは雌花序です。高さ15mほどにもなる高木ですが、公園内でもあまり注目されないようです。
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野辺の花、ケキツネノボタン。キツネのボタンの仲間で茎などに毛が多いことからこの名前です。花冠をよく見てみると、キリッとしたシャープな印象を受けます。
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2022年5月14日(土) その1
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マルバウツギの花殻。このままの姿で果実になります。ピンと飛び出ているのは雌しべの柱頭。
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野草見本園のノアザミ。尖りまくっていますね。
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ササの葉の上にジンガサハムシがいました。ゴールドと透明の甲羅のようなものをもっていて、一度見たら忘れられない姿をしています。これだけ目立つと鳥に狙われたりしないのでしょうか。
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ブタナ。ヨーロッパ原産で、日本には昭和初期に入ってきたものだそうです。和名の由来は「豚のサラタ」という意味の現地名を直訳したものだそう。豚どころかハーブとして人間様も食べるそうです。
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ニワゼキショウです。草丈15cmほど。花冠も直径1.5cmと小さな花ですが、アップで見ると観賞用の花と言ってもおかしくない端正な姿をしています。
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いわゆる「雑草」と呼ばれる花のひとつ、ウシハコベ。ハコベより少し大型ところが「牛」なのでそうです。ハコベとの見分けは容易で、雌しべの柱頭が5個あればウシハコベ。ハコベは3個です。
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熱帯アメリカ原産で明治時代に移入されたというユウゲショウ。漢字では「夕化粧」と書き、これは夕方に花を咲かせることからつけられものだそう。帰化植物とはいえ、なかなか風情がありますね。
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コウゾリナはさっきのブタナと同じ仲間(キク科コウゾリナ属)。茎に剛毛があり、触ると手が切れそうな感じがすることから、「剃刀(かみそり)菜」→コウゾリナとなったのだとか。
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大田切池にやって来ました。水際に咲いているのはカキツバタ。外花被片の中央に白斑があるのが特徴。ここが黄色いのがノハナショウブです。アヤメの仲間のうちでは最も水辺に近いところに咲きます。
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水面上に出ている木の上に亀が密集。甲羅干しですかね。この亀はミシシッピアカミミガメ。昔、縁日でよく売っていたミドリガメが成長したものです。
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2022年5月14日(土) その2
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寄生植物のヤセウツボ。一面のドクダミの葉の中から立ち上がっています。地中海地方が原産地の帰化植物です。
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サンショウに若い実ができていました。近づくとあのサンショウ独特の香りが。
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これはナツノハナワラビ。まだ若く、これからもっと大きく伸びます。ハナヤスリ科というあまり聞き慣れない科に属するシダです。
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これはカモガヤですね。代表的な牧草で、オーチャードグラスとして有名です。ここでは誰も振り向かない雑草です。
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ハナイカダに実ができていました。よく見ると雌しべの柱頭の先端の跡が残っています。
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フデリンドウに実ができていました。これはこれで花みたいです。
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ミヤマナルコユリ。これでほぼ満開状態です。大量の蚊にまとわりつかれながら撮りました。
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マユミは雌雄異株とも雌雄同株とも言われています。この写真の花は4個の雄しべが小さく、反対に雌しべの柱頭は長く突き出ています。もう一つ別のタイプがあって(後出)、そちらは雄しべが長く、雌しべは小さいのです。こうなってくると前者は雌花、後者は雄花となって、すなわち「雌雄異株」となるのですが、厄介なのは後者の花も実を結ぶのです(多少実付きは悪いそうです。)。
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オカタツナミソウです。その名のとおり丘陵地など(まさに多摩丘陵)でよく見かけます。
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2022年5月14日(土) その3
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フタリシズカ。「シズカ」は静御前のこと。ヒトリシズカの方は舞を踊る白拍子に似たシルエットですが、そのヒトリシズカにもにていません。なぜネーミングで静御前に寄せたのか。
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エゴノキの花が一気に咲き始めました。「たわわ」ですね。
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ノイバラ。素朴な美しさを持った野生のバラです。バラの園芸品種の台木に使われたりします。
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アメリカフウロは北アメリカ原産で、昭和初期に日本に入ってきたものだそうです。この時期路傍で可愛い花を咲かせています。
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これがマユミの花のもう一つのタイプ。雌しべが短いタイプです。でも実を付けるということは雌しべの機能を失っていないということですよね。その限りでは両生花です。
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キハダも花を開き始めました。ちょっと高いところに花序を付けるので、普通に散策していると気がつかないかもしれません。でもこの花が散り始めると、枝の下一面が黄緑色の絨毯のようになるので、それを見て枝を見上げることになります。
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カワヅザクラに実が生っていました。フルーツとして流通しているサクランボと比べると、かなり小ぶりです。単に子孫を残すためであればこのサイズで十分なんでしょうね。
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これはカモジグサですね。今がちょうど開花状態。
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トウカエデの果実。2個が対になった翼果です。南広場には数本のトウカエデが植栽されていますが、たくさんの果実を付ける株とまったく付けない兜があります。トウカエデは雌雄同株なのに。
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2022年5月21日(土)
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オオアラセイトウ(ショカツサイ)の果実。花の時期が過ぎるとあまり注目することもなかったのですが、あらためて見るとアブラナの実そっくりです。
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そしてこっちがアブラナの果実。ほぼ一緒ですね。成熟した果実を乾燥させると鞘が縦に裂け、中から小さな丸い種子が現れます。これが菜種(なたね)。これを絞ると菜種油になるわけです。(オオアラセイトウの種からも油が採れるそうです。)
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イネ科の植物は紛らわしくてよく分かりません。逐一図鑑片手に確認です。これはコスズメガヤだと思います。
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これはノゲイヌムギということでよいでしょうか。
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里山広場のクスノキ。花が咲いていました。
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ドクダミ。昔から胃腸薬や皮膚の塗り薬などとして人との関わりの深い植物です。名前は「毒、傷み」が転訛したものといわれています。ゲンノショウコ、センブリとともに三大民間薬だそうです。日本人って「三大」が好きですね。
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2022年5月28日(土)
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カジイチゴの葉。イチゴの仲間ではかなり葉が大きい方です。写真の葉は野球のグローブくらいの大きさがありました。
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もうトンボの姿を目にしました。初夏ですね。これは何というトンボだろう。胸が黒くて腹が薄青色ですが。
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池の縁で水に浸かるように生えていたこれはアゼナルコでしょう。果穂が鳥を脅す鳴子に似ているからこの名なんでしょうね。「アゼ」は田の畦のような湿ったところに生えるということでしょうか。元々畦に鳴子を仕掛けるというのは理にかなっていますね。
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ナワシロイチゴですね。何だかもうしぼんでしまっているようにも見えますが、これは立派な開花状態。花弁は平開せず、それぞれ詰め襟のように立っているからそう見えてしまうのです。名前は、田に苗代を作る頃に咲くということのようです。
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これはオオモミジの果実。2つの実がくっついてハの字型になっています。秋に実が成熟すると、2つが離れて枝から落ちるのですが。片方ずつになると、ぷっくりと膨らんでいる部分を中心としてヘリコプターの翼のようにクルクル回りながらゆっくり落ちていきます。これは落下速度を遅くして遠くまで飛んでいこうという戦略ですね。
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ニガキに実が付きました。花が地味なら実も地味です(花はこちら)。ニガキの樹皮は乾燥させて生薬として利用してきたとのこと。その名のとおりすごく苦いのだそうです。某有名胃腸薬にも配合されているそうです。
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ウツギも花を咲かせましたね。咲いた後は案外早く散ってしまいます。この写真は下から覗き込むアングルで撮ったものです。
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ナンキンハゼ。若葉を触るとしっとりとした感触があり、気持ちいいです。写真の葉は既に固くなっている状態ですが、枝の上の方に赤味を帯びた若い葉が見えます。
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芝地広場でサラサウツギが満開になっていました。ウツギの八重咲き品種だそうです。
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ここは多目的広場から階段を上がったところにある、以前藪だったところ。2月に見たときにはさっぱりと「切り開かれ林床まで光が入って明るかったですが、あれから3箇月経ってすっかり葉が茂りました。(2月の様子)
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歩いていると近くからウグイスの鳴き声が。立ち止まってしばらくじっと待っていると、葉陰から姿を現してくれました。なかなかお目にかかれない鳥なのでラッキーでした。
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ヌルデの葉を見上げたところ。葉軸に翼が付いていうrのが分かります。この翼がヌルデの大きな特徴です。
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