2023年 12月 小山内裏公園MAP
 
 
2023年12月6日(水)
 
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 パークセンター前の藤棚。左巻きに見えるのでヤマフジか。右巻きだとフジ(ノダフジ)です。
 右巻きと左巻き、どっちがどっちか分かりにくいですが、右手で棒を握ったときの親指の方向に巻き登っていれば右巻き、左手で握ったときの親指の方向であれば左巻きです。
 
 

A
 ニシキギの紅葉。世界三大紅葉樹の一つだそうです。わざわざ「世界」と付いているところがすごいですね。誰が認定したんだろう。ちなみに残りの2つは、ネッサとスズランノキ。あまり馴染みがないです。
 
 

B
 大田切池の畔まで下りてきました。静かな水面に映る紅葉もいいですね。秋が終わりつつあります。
 
 

C
 アキニレの実は晩秋に熟します。ニレといえば昔、北杜夫の長編「楡家の一族」を読んだ時、楡(ニレ)ってどんな木だろうと思ったことを覚えています。yamanekoがまだ青年の頃のことです。ただ、一般に楡といえばハルニレのことを指すようで、これは北海道を中心に本州中部以北に分布しているそうです(アキニレは関東以北には自生しない)。また、楡姓は主に東北地方南部に見られる名前だそうで、主人公の楡基一郎も確か福島出身という設定だったように思います。これらからすると、やっぱり楡家のニレはハルニレなのかもしれません。
 
 

D
 葉を落とした冬のミズキはなんだか清々としていますね。青空を背景にするとなおさらです。全ての枝が上を目指していて生き生き感もあります。
 
 
E
 なにやらごちゃごちゃしていますが、これはコゴメウツギの黄葉に黄金色のヘクソカズラが被さっているところです。これにビビッときたyamanekoは変なのか?
 
 

F
 これはコウゾリナ。茎には「髪剃菜」の名の基になった剛毛がありました。野に花が少なくなったこの時期によく頑張って咲いてくれていたと感謝です。
 
 
G
 シュロが実を付けていました。地味な色合いなので気づく人も少ないのではないでしょうか。雌雄異株で、これは雌の木ということになりますね。雄の木は里山広場と南広場の間の尾根道脇に見られます。
 
 

H
 ここ数年樹勢が衰えてきたようで、ちょっと気になっているダンコウバイです。陽を透かして見る黄葉に趣がありますね。葉の形には特徴があって、先端が緩く三裂しています。実を付けているのを見たことがないので、これは雄の木でしょうね。
 
 

I
 カラスウリの果実。初冬の光を鈍くはね返していました。この朴訥とした容姿から花の時期の妖艶さを想像するのは困難です。
 
 

J
 グラデーションに彩られたイロハモミジは「キングオブ紅葉」ですね。やっぱり赤色単色では物足りなく感じます。
 
 

K
 ガマズミの実。ガーネットみたいな色で本当に宝石のようです。実際にはもっと深くクリアな紅色なのですが、デジカメで忠実に再現するのはなかなか難しいです。
 
 

 
 
 
2023年12月13日(水)
 

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 鮎道を歩いていて見つけた鳥の巣。ちょうど茶碗くらいの大きさでした。葉が落ちて丸見えです。時期的にもう使われていないものだと思います。鳥の場合は「空き家問題」はないですね。
 
 

A
 とかく厄介者がられることの多いクズ。様々な厄介ポイントはちょっと置いといて、純粋に植物としてみると味のある色合いの黄葉を見せてくれています。葉身部分は赤褐色で葉脈部分だけ黄色という葉もあり、これだけ見ると園芸種といってもいいくらい。
 
 

B
 見た目がツバキに似ていますが、これはサザンカ。ツバキと違い花弁がばらけて散るので、この木の下は花弁が散乱していています(ツバキは花冠ごと落ちる)。
 
 

C
 これはツルウメモドキの実。熟すとカパッと3つに割れて、中のオレンジ色のものが出てきます。これは仮種皮というパーツで、その中に本当の種子が入っています。鳥が好むのは仮種皮の部分でしょうね。いかにも栄養がありそうです。
 
 

D
 仮種皮といえば、このナンキンハゼの実も同じ構造。白いのが仮種皮で、外側の皮は既に脱落しています。一番下に付いている黒褐色のものが皮が落ちる前の実。
 
 

E
 尾根道沿いには見上げるほどの高木がたくさんあります。このハリギリもその一つ。果序を更に高く伸ばして鳥にアピールしています。
 
 

 
 
 
2023年12月20日(水)
 

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 ナツツバキの果実。開裂した状態です。リースの部材として使えそうですね。
 
 

A
 ジュウガツザクラ。春と冬の二期咲きの桜です。枝先に数輪付いていて、それがかえって寒々とした雰囲気を醸していました。
 
 

B
 イヌコリヤナギは野趣のある黄葉で好まれる木ですが、今年はいつまでも暑くそして急に寒くなったので、彩りの前に枯れ落ちているようです。
 
 
C
 ギーギー。コゲラの声です。コナラの幹に停まってコココッと木肌をつつき、餌をほじくり出していました。
 
 

D
 ダンコウバイの冬芽です。丸っこいものは花芽で、細長いものが葉芽。早春の鮎道で誰よりも先に花を咲かせます。この花が咲いているのをみると、ああ春が遠くないんだなと感じます。
 
 
E
 冬晴れをバックにゴンズイがよく映えます。変わった名前の木ですが、材がもろくて役に立たないというのが名前の由来。魚にもゴンズイというのがあって、これが役に立たない魚だということでその名をもらったのだそうです。木にも魚にも気の毒です。
 
 
F
 クヌギの切り株をびっしりと覆い尽くしたキノコ。名前はよく分かりません(ニクウスバタケ?)。元々こういう樹皮の木みたいです。このキノコにとって何がそんなに好条件だったのか。
 
 

 
 
 
2023年12月21日(木)
 
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 丘陵地レンジャーとともに大田切北サンクチュアリへ。
 昨シーズンにオオタカが営巣していた巣だそうです。今年はこの公園での子育てはなかったとのこと。
 
 
A
 キジョランの葉。ツル性の植物で、花の時期は夏の終わり頃です。名前は漢字で「鬼女蘭」。種子に白く長い冠毛があって、それが集まっている様子を髪を振り乱した鬼女に例えたものだそうです。おお怖。
 
 

B
 メヤブソテツ。本来石灰岩地を好むそうで、多摩丘陵に生えているのは極めて希なのだそうです。東京都のレッドデータリストで絶滅危惧TA(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)とされています。
 
 

 
 
 
2023年12月27日(水)
 

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 カラスザンショウの果序が落ちていました。高木なので本来は高い枝に付いていたものです。どの果実も裂けて中から黒い種子が出ていました。
 
 

A
 メマツヨイグサの刮ハ。もう完全にドライフラワー状態です。中に詰まっていた種子はあらかた落ちてしまっているでしょう。この状態になるとなかなか注目されることも少ないですね。
 
 
B
 残照をはね返すカラスウリの実。冬枯れという言葉が良く合います。
 
 

C
 桜の枝にヤマガラが。木の実を樹皮の隙間に蓄える習性があるというので、ひょっとしたらその作業の最中なのかも。
 
 

D
 夏から秋にかけて咲くガンクビソウですが、これは季節を間違えて咲いてしまったもの。この時期朝夕の寒さは応えるでしょう。
 
 
E
 大量の残り柿。というか誰も採る者もありません。渋柿と聞いたことがあります。これだけ残っていてもさすがにここまでクマがやって来ることはないでしょうね。
 
 

F
 ヤクシソウの痩果に付く冠毛。寄り集まってなんだか暖かそうです。


G
 トネアザミがドライフラワーになっていました。繊細なアート作品のようです。
 
 
H
 ハラビロカマキリの卵鞘。ウバメガシの枝に付いていました。春になったらここから小さなカマキリがわらわらと出てくるでしょう。
 
 

I
 なんとエゴノキの花が数輪咲いていました。すぐに寒さにやられてしまうと思います。気の毒ですが。
 
 

J
 南広場。西日を受けてパンパスグラスが輝いていました。
 
 

 
 
 
2023年12月28日(木)
 

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 ヒサカキの実。枝にびっしりと付いていました。ということは、花も同様にびっしりと付いていたということですね。
 
 
A
 この公園内には何か所かでクリが見られます。おそらく公園になる前から生えていたものでないでしょうか。でも、クリの実が落ちているのは見たことがないですね。誰かが拾っているのか。
 
 

B
 キハダの冬芽。先端の小さな突起のようなものがそれです。葉が落ちた痕に顔を出します。
 
 

C
 キブシの花序。まだ蕾の状態です。春になると開花し、玉すだれのようになります。
 
 

D
 地味な色の世界の中でアオキの実はいきいきとしていました。