2023年 6月 小山内裏公園MAP
 
 
2023年6月7日(水)
 

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 観賞用に移入されその後帰化したというムラサキカタバミ。駆除が困難で、要注意外来生物に指定されているそうです。こんなに可愛いのに。
 
 

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 コブシの若い実。秋に向けて熟してくると、更に大きく節くれ立ってきて、名の由来となった握り拳(揃えた指の部分)のようになっていきます。
 
 

B
 ムラサキシキブが咲き始めましたね。雄しべと雌しべは花冠から大きく飛び出していて、なんだか奔放な感じすらします。この公園ではあちこちで見かけます。
 
 
C
 地面近くでひっそりと咲いていたジャノヒゲ。名前は細い葉の様子からきているそうですが、蛇に髯なんてあったっけ?別名をリュウノヒゲともいい、こちらは納得できます。
 
 

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 ハルジオンの開花から1か月あまり。よく似ているヒメジョオンが咲き始めています。両者は、葉の付き方や茎の髄の有無などに違いがあります。名前も、ハルの方はジオン、ヒメの方はジョオンと、紛らわしい。
 
 
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 ヤブレガサが花茎を伸ばしています。もうすぐ開花ですね。
 
 

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 ホタルブクロはちょうど蛍が飛び始めるこの時期に咲きます。袋のような花冠の中から蛍の淡い光が透けて見えるなんて、幽玄な感じがして見てみたいですが、実際にはホタルブクロは水辺で見かけることはあまりないような気がします。
 
 

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 クマノミズキの開花。ミズキに遅れること1か月ちょっとで満開を迎えています。
 
 

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 一方のミズキは今こんな状態。もう若い実ができていますね。この時期は見分けは簡単なんですが、お互いに実の時期になった後は葉の付き方で見分けると分かりやすいです。ミズキの葉は枝に対して左右交互に付きますが(互生)、クマノミズキの葉は左右同じ場所に付きます(対生)。
 
 

I
 尾根道には多くのアジサイが植栽されています。今年ももう梅雨が近いです。
 
 

 
 
 
2023年6月13日(火)
 

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 クリの実が育ち始めています。既にイガのようなものが見られますね。この場所に雌花があったわけです。
 
 

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 尾根道にせり出していたタマノホシザクラが2月の大雪で倒れ、その後応急処置がされていましたが、完全に保護が終了したようです。
 
 

B
 ウツギの刮ハ。お椀型をしていて、中央に花柱が残っています。こんなコマがありますね、回すと倒立するやつ。
 
 

C
 ヒメコウゾの集合果です。美味しそうに見えますが、イガイガみたいなものが口に残り、食べるのには適さないです。昔何回か口にした覚えがあります。
 
 

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 今、園内のあちこちでムラサキシキブが咲いています。こんなにたくさんあったのかというくらい。
 
 

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 これはナンキンハゼの花序。今はまだたくさんの蕾が着いている状態です。
 
 

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 ドクベニタケか。図鑑には似たようなものが数種掲載されていましたが、最も当てはまるのがドクベニタケでした。
 
 

G
 ナンテンの花が盛りを迎えていました。花や蕾があちこちに向いているようで、遠目に見るとちょっとうるさい感じもします。
 
 

H
 花冠をアップで見ると、なかなかシャープ。ただ、咲いたと思ったらすぐにバラバラに散ってしまい、それがまた花序全体をうるさく感じさせるのです。
 
 

I
 梅雨のわずかな中休み。いつの間にか夏空が覗くようになりました。
 
 
J
 九反甫谷戸へ。オカトラノオが咲き始めました。夏が来たなあと感じます。
 
 

K
 フサザクラの葉の上にホタルガが止まっていました。羽根飾りのような触角といい、黒いコートを纏って立つ悪魔みたいな印象を受けます。ふと気がつくとじっとこちらを見ていた、って感じで。


L
 内裏池のほとり。この鏃形の葉は、これまでオモダカだと思っていましたが、よく見るとアギナシかもしれません。図鑑によると、オモダカ=基部の2個の裂片の方が頂裂片より長い。アギナシ=基部の2個の裂片の方が頂裂片より短い。
 
 

M
 これはナミアゲハでしょうか。民家の庭先でも見かける最も馴染みの深いアゲハチョウで、年に2回から5回も発生するそうです。
 
 

N
 野草見本園へ。これはキヌタソウ。花はごく小さく5mmに満たないですが、この小さな花が夜空にちりばめられた星ようにたくさん付き、それはそれで存在感があります。
 
 
O
 ウツボグサ。デジカメで再現しにくい色合いをしています。
 
 

P
 尾根道に戻ってきました。アジサイは花冠の周囲を彩る装飾花の方に目が行きがちですが、中央に群がるようにたくさん咲く両生花が本当(?)の花です。
 
 

 
 
 
2023年6月15日(木)
 

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 アカメガシワの雌花序。赤色の部分は子房で、その先に花柱が3個あり、少し反り返っています。
 アカメガシワは雌雄別株で、雌花を付ける株と雄花を付ける株が分かれています。
 
 
A
 こちらが雄花序。ブラシみたいなものは雄しべ。いかにも花粉を飛ばしそうな姿をしていますね。
 
 

 
 
 
2023年6月21日(水)
 

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 ナワシロイチゴ。花が咲き終わった後のようにも見えますが、これで開花状態。花弁が平開せず直立するのでつぼまっているようにみえるのです。
 
 

A
 オトギリソウが咲き始めました。尾根道から里山広場に下りていく階段脇で保護されています。
 
 
B
 チダケサシも咲き始め。まだ花穂が短いです。こちらも保護されています。
 
 

C
 野草見本園のトモエソウ。なんか違和感があるなと思ったら、花弁が4個しかありません。本来は5個ですが、植物にはよくあることのようです。
 
 

D
 ネムノキです。高木なので、花を近くからじっくり観察しにくいです。ふさふさの毛のように見えるのは雄しべ。花弁自体は籾殻みたいな形状でそこから長い雄しべが突き出ている状況です。その花が10個から20個集まってひとかたまりの花序になっています。
 
 
E
 幅が広く脈が溝のようになってくっきりとしているのがオオバギボウシの葉の特徴。旺盛に繁っています。
 
 

F
 その葉の基部から長い花茎を伸ばして涼やかな花を付けます。うつむき気味なのもいいですね。
 
 
G
 ヤブレガサが満開状態に。球形に開いた花火みたいにも見えます。
 
 

H
 リョウブも咲き始めましたね。花穂の下側から順次咲いていくので、全体が綺麗に咲いている状態はなかなかお目にかかれません。
 
 

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 淡い桃色のヒルガオ。この花を見ると夏休み前のジリジリとした暑い日を思い出します。
 ハート型の大きな葉は別の植物のもの。ヒルガオの葉は、下の花の左斜め上にちょっと見えています。
 
 

 
 
 
2023年6月28日(水)
 

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 ヤブカンゾウの花は八重咲き。これは雄しべや雌しべが花弁のような形に変化しているから。中には完全に花弁化していないものも混じっているそうです。
 
 
A
 畑グループ(ボランティア)が作っている落花生に花が付いていました。鮮やかな山吹色をしています。花期が終わると長い花柄が垂れて地中にもぐり、そこで実を太らせるという仕組み。これが名の由来です。
 
 

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 さっきのヤブカンゾウと似ているヘメロカリス。こっちは一重咲きですね。ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)やユウスゲと近い仲間のようです。
 
 
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 アキノタムラソウ。花穂が細長いのでなかなか上手く写真が撮れません。
 
 
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 野草見本園へ。これはイヌゴマですね。数年前まではシソ科に分類されていましたが、今はゴマの仲間は独立してゴマ科だそうです。茎に下向きの刺があって触るとザラザラしています。ツル植物でもないのにその刺には何の役割があるのでしょうか。
 
 

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 トモエソウはその名のとおり5つの花弁が巴形になっています。ただ放射状になっているよりも渦巻き状に見えて虫たちを中心に導きやすいのでしょうか。一日花で翌日には萎んでしまうので、少しでも早く確実に虫に訪れてもらいたいと。
 
 

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 ウマノスズクサ。パフパフラッパのような独特な姿をしています。果実が馬の首に付ける鈴に似ているからその名が付いたと言われていますが、昔は馬に鈴を付けていたのでしょうか。首に鈴を付けるのは牛というイメージですが。
 
 
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 ウツボグサの花穂は開花とともに長くなります。その姿を、矢を持ち運ぶ容器の靱(うつぼ)に見立てたネーミングだそうです。海のウツボじゃなかったんですね。
 
 
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 チダケサシの花穂。昔、乳茸(チチタケ)をこの花の茎にいくつも刺し連ねて持ち帰ったのだそうです。現に栃木県ではチチタケのことをチタケと呼び、ちたけ蕎麦という郷土料理もあるそうです。
 
 

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 コヤブタバコの花は下を向いて付くので、歩いていると緑色の背面しか目に入らず、つい見逃しがちです。名に反して、花はヤブタバコより大きいです。