霧降高原 〜夏の高原・花三昧(後編)〜


 

 (後編)

【栃木県 日光市 平成29年7月15日(土)】
 
 日光の霧降高原での野山歩き。後編です(前編はこちら



 スキー場のゲレンデ跡地を小丸山山頂に向けて登っています。スタートから林間コースを歩いて、途中から草原へ。天空回廊と呼ばれる観光用の階段を歩いて花々を楽しみます。この階段はもともとリフトの索道だったところに設置されているものなので基本的に直線で、勾配もそれなりです。そのため比較的緩斜面となる下半分にはジグザグに遊歩道も設けられています。



 12時20分、1000段目に到着。残りは約3分の1。


 キスゲ平

 一面のゼンテイカ。キスゲ平の名に恥じない風景ですね。

 カラマツソウ

 涼しげなカラマツソウの花。この細い花びら(正確には萼片)がカラマツの葉を連想させることから名が付いたとのことです。

 小丸山展望台

 13時10分、天空回廊の終着点、小丸山展望台に到着しました。ご覧のとおり雲の中です。展望はききませんがここで昼食を兼ねて休憩。この後小丸山の山頂に向かいます。ここからは5分ほどでしょうか。

 オノエラン

 妻が藪の中のオノエランを見つけてくれました。さすがは「鬼の目」を持つと(家庭内で)言われるだけのことはあります。我々以外でこの花に気がついている人はいませんでした。
 このランは唇弁にW字型の斑紋があるのが特徴。それが分かるような角度をようやく見つけ、望遠レンズで撮ったのが上の写真です。

 シモツケ

 シモツケは森の中から草原まで広く分布していました。涼しげでいいですね。

 ネバリノギラン

 ネバリノギランは高山で見かける花です。ランと名が付いていますが、ユリの仲間。名前のとおり触るとやや粘りけがあります。

 ハナチダケサシ

 ハナチダケサシ。山頂部分を彩っていました。

 ヤマブキショウマ

 ぱっと見、ハナチダケサシに似ていますが、写真を並べてみると違いがはっきりしますね。こちらはヤマブキショウマです。

 小丸山山頂

 13時30分、小丸山の山頂に到着しました。相変わらずの雲の中です。
 さあ、ここから麓までまた下っていきます。

 アオヤギソウ

 ユリの仲間のアオヤギソウ。草原からすっと立ち上がるように咲いていました。

 ホソバノキソチドリ

 うーむ、これはホソバノキソチドリか。ランの仲間です。

 日光市街

 日光市街は夏の陽射しの下でした。今朝、あの辺りを走っているときもギラギラの晴天だったです。

 クルマユリ

 クルマユリは一輪でも絵になるな。

 ニワトコ

 まだ完全に赤くなりきる前のニワトコの実。風情を感じます。

 クガイソウ

 3本並んだクガイソウの花穂。



 もうずいぶん下ってきました。小丸山の山頂があんなに遠くに見えます。

 コバギボウシ

 山の上の方では見かけなかったコバギボウシ。標高差約250mのキスゲ平の中でも植物それぞれに好む高さが違うんですね。

 シュロソウ

 アオヤギソウの変種で花が暗紫色のものはシュロソウと呼ばれています。

 ノハナショウブ

 もうほとんど高原ハウス近くまで下りて来ました。一株だけ見つけたノハナショウブ。自生のものだろうか。

 キオン

 キオンです。漢字では「黄苑」と書きます。まだ咲きはじめですね。

 クルマユリ

 クルマユリの名の由来となった葉の付き方がよく分かります。花が車状に輪生しています。



 15時ちょうど、高原ハウスまで下りて来ました。長い下りに膝がガクガクです。

 高原ハウス

 とりあえずソフトクリームを食べて休憩。落ち着いてから帰途につくことにしました。
 今日は雲の中での散策になりましたが、雨に降られることもなく、考えようによっては涼しい環境で高原散策ができてラッキーでした。
 


 牛好きの妻と相談の結果、ここから直帰せずに、近くの大笹牧場に寄っていくことにしました。キスゲ平からは北に向かって(帰路からは逆方向)山を越えたところにあります。

 大笹牧場

 大笹牧場は広大で、山奥にありながらも観光バスも通ってくる人気の観光地のようでした。yamaneko達も直売所でチーズとスモークを購入。いいお土産になりました。そしてウシ君達とふれあってからあらためて帰途につきました。