北本自然観察公園 〜荒川中流の冬・12月〜
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【埼玉県 北本市 平成23年12月17日(土)】
師走です。月イチでやってきた北本自然観察公園での定点観察もいよいよ最終回になりました。年末に向けてやるべきこと(蛍光灯拭きとか風呂の換気扇掃除とか)はあるのですが、とりあえずこっち優先で、年の瀬の自然観察を楽しみたいと思います。
公園入口 |
澄み切った冬晴れの空。でも空気は底冷えするような冷たさです。自然観察公園にはバードウォッチングをしに来た人があちこちに。今日は子どもたちの姿は少ないようです。
定点写真(北側の谷地) |
先月はまだ紅葉っぽさが残っていた周囲の木立も、今月は完全に枯れ葉色になっていました。アシの朽ち方もやや進んだようです。これで奥の茶色の木立の葉が落ちたら今年の1月の定点写真とほぼ同じになりますね。この1年の移り変わりはこちら。
乾燥カエル |
まずは観察会の受付をしに自然学習センターへ。すると途中の橋の上に半生に乾燥したカエルがいました。冬眠し損なったのでしょうか。寒さで動けないまま死んでしまい、その場で乾燥しつつあるようです。
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受付を済ませたら自主観察へ。高尾の池の方に行ってみましょう。 先日ボランティアの人が総出で湿地のアシを刈ったそうで、ずいぶん見通しが良くなりました。
寒いはずです |
池の水は凍っていました。時刻は1時20分。一日のうちで一番気温が高くなる時間なのに氷が溶けていません。さすがは埼玉です。
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先月はまだ緑色の葉が茂っていた木立が、たった1箇月ですっかり冬の装いになっていました。確かにこのところ急に寒くなりましたから。それにしてもこの小径、いい雰囲気ですね。
定点写真(高尾の池) |
ここの風景も1箇月で激変。対岸の森が一気に茶色になりました。ここのところ急激に冷え込んだからでしょう。池も一部分凍っています。ここの1年の移り変わりはこちらです。
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青空に枯れ野。聞こえてくるのは鳥の鳴き声くらいです。
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あの小山の向こうには北里大学のメディカルセンターが広がっています。ちょっと想像しがたいですが。
セイタカアワダチソウ |
ドライフラワー化しつつあるセイタカアワダチソウ。
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yamanekoの田舎にもこんな小径があったような。子どもの頃こんなところを走り回っていました。
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冬野の山は見通しがきいて気持ちがいいです。この辺りの野山は極相としては照葉樹林だと思いますが、長年にわたって人の手が入り、雑木林の状態が保たれています。
上から | 横から | 下から |
散策路に「ジャコウアゲハのさなぎ」と解説板が立ててありました。辺りを見回してもどこにあるのかさっぱり分かりませんでしたが、そこは「鬼の目」をもつ我が妻が、絡みあうツツジの枝の中から見つけ出しました。幼虫もそうでしたが蛹もなかなかのエイリアンっぷりです。
しかしどうやって自らの体を枝に縛り付けたのでしょうか。
近所の動物たち |
自然学習センターに戻ってきました。観察会が始まるまで展示物を見て回ります。
クスノキ |
午後2時、観察会のスタートです。今回は「冬の鳥」がテーマ(先月もじゃなかったか?)。
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冬は鳥を観るのには絶好の季節。木々の枝が丸裸なので、梢を渡る鳥たちも見つけやすくなるのです。でも、今年は冬鳥の訪れが例年より遅いのだそうです。
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再び高尾の池にやって来ました。このアオサギはずっとここに棲み着いているのか? たしか先月もいましたよ。アオサギは夜も活動するそうで、夜中にキャッ…キャッ…と鳴きながら飛んで行くのを聞いたりします。
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マガモとコガモ、群れてのんびりとしています。師走、関係なしです。
モズ |
思わぬところにモズがいました。けっこう近くです。この鳥は縄張り意識が強く、いつもは高いところで見張っていたりするのですが。時折チキチキチキっと甲高い声で鳴いたりして。
モズといえば「早贄(はやにえ)」。モズは肉食で、捕らえた獲物を小枝の先に突き刺しておくという習性が有名です。何でそんなことをするのかは今ひとつはっきり分かっていないそうで、必ずしも餌を貯蔵しているわけでもないそうです。ハンターがもつ示威の習性でしょうか。
ムクロジ |
青い空にムクロジの実。この実の中には黒く丸い種子が入っていて、昔これを羽根突きの羽根の錘にしたのだそうです。
自然学習センター |
1時間で観察会は終了。今日見た鳥は、これまで紹介したものの他に、ヤマガラ、コゲラ、シジュウカラ、アオジ、キジバト、ヒヨドリ、カワセミ、カワラヒワ、カシラダカ、オオタカなど。あと姿は見えませんでしたが、アシの藪の中からクイナの鳴き声もしていました。短時間でもいろいろな鳥に出会えるものです。
スタンプ |
埼玉県のほぼ中央、北本市にある自然観察公園に1年間通いました。観察会に参加するたびにカードにスタンプを押してもらえて、それが手彫りの消しゴムスタンプなので、なかなか味のある思い出になりました。
「荒ぶる川」はこの辺りに人間が住み始めるはるか昔から幾度となく氾濫を繰り返し、川筋を大きく蛇行させながら広大な低地を作り上げました。現在では人間が流路をかなり制御していますが、これからも大地を削り土砂を堆積させ、新しい表情の自然を作っていくでしょう。この1年、そんな長い荒川の歴史の中のほんの一瞬の姿を、ここ北本自然観察公園で見せてもらいました。楽しい定点観察でした。
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