野冠〜宇賀 〜定点観察・下見〜
【広島市安佐北区 平成16年5月5日(水)】
大型連休もあっという間に最終日。
今日は太田川の新しい定点観察場所の下見にやってきました。
太田川の定点観察は広島自然観察会のオプション行事として昨年度から始めたもので、年間6回、奇数月の下旬に行っています。昨年度の観察地点は、太田川が平野部に出て数q下ったあたり。河口からは10qほどさかのぼったあたりの河川敷で行いました。市街地から近くて周辺には宅地が広がっていますが、まだまだ畑も点在している場所です。太田川全体からすれば下流域にあたります。
今年度の観察地点は、太田川が山間を蛇行しながら流れ、川に沿って集落が点在しているようなところ。河口から35qほどさかのぼった野冠(のかずき)地区から上流に向けて約2q先にある宇賀地区までの右岸です。太田川の中流域にあたります。
観察地点 |
川の両岸には山が連なっていますが、「渓谷」といった雰囲気ではなく、蛇行する流れの内側には平地が開けています。空も広く感じられます。
ホウチャクソウ |
歩き始めてほどなく、ホウチャクソウの群落がありました。
あとは気がついたものをいくつか。
ヤブウツギ |
ヤブウツギはウツギの名がついてはいますが、いわゆる卯の花と呼ばれる「ウツギ」の仲間ではありません。タニウツギやニシキウツギ、ツクバネウツギなども同様です。
オニグルミの雄花序 |
オニグルミの雄花序は枝からすだれのように垂れ下がっています。今年の枝ではなく、去年伸びた枝の葉腋(葉がついていたところ)から垂れ下がるのだそうです。なんで?
ベニカミキリ? |
鮮やかな紅色。一見するとベニカミキリに似ていますが、触角が髭状になっているので別物か?
コバンノキ |
葉が小判型だからコバンノキ。でも花の色が淡いなぁ。図鑑では花は暗紫色とあるが。
今日は二十四節気の「立夏」
春先からの植物の開花ラッシュも一段落といったところですが、それでもこれまで紹介したものの他にも、シャガ、ジャケツイバラ、オドリコソウ、カキドオシ、ウマノアシガタなどが咲いていました。ハンショウヅルはあとちょっとでした。
今月下旬の定点観察第一回目ではまた違った表情を見せてくれるでしょう。
カザグルマ |
下見が終わってからドリーム号をとばしてカザグルマを見に行きました。
去年に比べて花の数が少なくなっているようです。この花に来年も逢うことができるでしょうか。