口田河原 〜定点観察・晩秋〜
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【広島市安佐北区 平成15年11月29日(土)】
この春から始めた太田川中流域の定点観察も今回で4回目です。
今年は秋の冷え込みが少なく、暖かい日が多いのが特徴。紅葉がまったくダメだったのもこの影響でしょう。河原の様子はどうでしょうか。
観察地点 |
昨日、一昨日と降り続いた雨のせいで水量は多め。流速もけっこう早いです。
今は河原の中程にまで浸入していた水が引いていく途中のようで、既に引いてしまったところの石はヌルヌルとしていてまったく歩きにくいこと。何回も捻挫しそうになりました。
観察地点 |
前回までは様々な花が見られましたが、いくら暖かいとはいえこの時期になるとほとんど見られません。
河原にはヤナギが茂っています。ここには3種類のヤナギがあるそうですが、そのうちの一つ、ネコヤナギの枝に、季節を間違えて花穂を伸ばしはじめた花芽がありました。これから寒い冬が来ようというのに。
ネコヤナギの花穂 |
増水時に水の流れが河原全体まで広がったときの痕跡をいくつか見つけることができました。
ネコヤナギとヤナギタデ |
上の写真には緑の葉をつけているネコヤナギと、赤茶色の短い茎を伸ばしているヤナギタデが写っています。川の流れは写真奥から手前に向かって。
もともとヤナギタデは河原一面に生えていたのですが、増水時、ネコヤナギの川下側に生えていたヤナギタデを残して周囲のヤナギタデは根こそぎ流されてしまったようです。ネコヤナギはしっかりと根を張っていて激しい川の流れにも耐え、残ったヤナギタデはそれを盾にしたのです。こんな風景が河原のあちこちにありました。
整列した石 |
「石が同じ方向を向いて整列しとる。」Mさんの言葉に、河原を遠目に眺めてみると、確かにみんな川下側に斜めに傾いて折り重なっています。上の写真ではわかりにくいかもしれませんが、向かって右から左へと水が流れていった様子が読みとれます。
?その1 | ?その2 |
河原の石に張り付いていたカメムシの仲間。調べてみたけど分かりませんでした。形やデザインはブチヒゲカメムシそのものですが、どの写真を見ても色は褐色なんです。
もうひとつ。野生は少ないといわれているフジバカマ。この葉はまさしく、と思いきや「サケバヒヨドリ」の声も。サケバヒヨドリはヨモギの葉を細長くしたような形だったような気もするし。
虫追いゲーム |
河川敷で「虫追いゲーム」をしてみたのですが、さすがに目につくような虫はほとんど出てきませんでした。もう冬がそこまでやってきているようです。
午後は有志で忘年会。こんなに早くから忘れてしまっていいのかという気もしますが、まあいいでしょう。
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