帝釈峡 〜湖上の涼風を求めて〜


 

【広島県神石町、東城町 平成15年8月3日(日)】
 
 暑い…。 どっか涼しいとこ行きたい…。
 ということで、車検から帰ってきたドリーム号で快調に高速をすっ飛ばし、やって来ました帝釈峡。
 よく行くのは「雄橋」などがある上帝釈ですが、今日は下帝釈の方へ。神龍湖の遊覧など、ここは昔ながらのひなびた観光地です。

 神龍湖

 神龍湖は大正13年に完成した帝釈ダムによってできた湖です。南北に細長い湖で、航空写真などを見ると本当に空を飛ぶ龍の姿のようです。
 帝釈峡の名の由来は、上帝釈にある帝釈天永明寺から来ているのだそうです。奈良に都が遷都される前の年に行基によって開基されたと伝えられる名刹です。
 行基は諸国を巡り数多くの寺院を建立し仏教を広めたといいますが、史料により裏付けられているのは畿内を中心とした50弱の寺院だけで、全国にあるその余の寺院に関する縁起は伝承によるものということです。ただ、実際には行基をトップとした集団として活動していたとのことなので、もしかしたら何番弟子かが山深いこの地を訪れていたのかもしれません。

 紅葉橋

 ちなみに、ものの本によると、帝釈天とは、仏教の守護神のうちでもかなり位の高い神で、部下にはあの有名な四天王(持国天、広目天、増長天、多聞天)を従えています。その住んでいるところがまたすごい。大海のただ中に聳える須弥山という山のの頂上で、この須弥山は高さ1千280万qといいますから、どこだよそこは!と突っ込みたくなるくらいです。これだけではありません。なんと、海中に没している部分の高さも同じだけあるのだそうです。深っ。山も山なら海も海です。月までの距離が38万qですから、無茶をいうのにもほどがあるってもんです。

 オオサンショウウオ

 駐車場の前の土産物屋にオオサンショウウオが飼育されていました。数年前に来た時にもいましたし、20年くらい前に来た時にもいたような気がします(記憶に誤りがなければ)。オオサンショウウオは長寿な生き物なのでめずらしくないことなのかもしれません。
 体長は約1m。水道の水が打たせ湯のようになっていて、マッタリとしていました。

 湖上を行く

 陸の上はジリジリとした陽射しで茹だるような暑さなのですが、湖の上ではときおり涼風も通りすぎていきました。

 オオキツネノカミソリ

 この季節、帝釈峡周辺はオレンジ色のオオキツネノカミソリで飾られます。
 春、カミソリのようは葉が伸びてきて、そして枯れていき、その後花茎が伸びてきて花をつけます。葉があるときは花がなく、花がある時には葉がありません。これはヒガンバナも同じです。


 ヤブラン

 ヤブランの薄紫色もなかなか涼しそうな色合いです。
 ランと名が付きますが、ユリの仲間です。

 ヤマジノホトトギス

 花の少ない季節ですが、湖沿いの散策路にはところどころに足を止めたくなる花がありました。
 ヤマジノホトトギスもその一つです。

 国民休暇村

 夕方、近くにある帝釈峡国民休暇村に行って、日帰り入浴。汗を流してサッパリです。
 この休暇村は数年前、広島自然観察会の会員研修会を行った場所です。特に夜の天体観察が印象に残っていて、木星の4つの衛星を見たのは初めてでした。翌早朝、10月下旬でしたが、芝生が霜で真っ白に化粧をしていて、陽が当たり始めたところから融けていく様子がおもしろかったです。

 竹屋

 東城町といえば「竹屋饅頭」 今も昔ながらに店の奥で饅頭を作っているのだそうです。
 オーブントースターで3分ほど焼いてから食べたら、更に美味!
 


 77777

 帰る途中に7が並びました。
 でも、以前メーターが故障して(常磐道をすっ飛ばしていたらいきなりスピードメーターが0qに。怖かった。)、1万4千q走ったところでメーターを交換しているので、実際にはもう9万qを超えています。
 これからもまだまだドリーム号とつき合っていくつもりです。