四国カルスト・天狗高原 〜2億5千万年前のコーラル〜


 

【高知県東津野村 平成14年8月13日(火)】

 夏の四国カルストには初めて来ました。
 どんな景色や植物が見られるのか楽しみです。

 標高1400mに広がる大カルストです。
 恐竜が栄華を誇った中生代。このカルストはそんな頃に遠く離れた赤道付近の海底で、炭酸カルシウムの沈殿により形作られたといいます。
 そして海洋プレートの移動に乗って日本付近にやってきて、海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込む際に、このカルストを大陸プレートに残していった。あたかも粘土をなすりつけるように(見たわけではないですが。)。そして隆起を繰り返し今の風景を作っているのです。
 ちっぽけな人間の時空感覚ではとらえきれないほどの壮大なドラマですね。

 ギンバイソウ

 四国カルストの東部に広がる天狗高原に車を止めて、三等三角点のある天狗の森まで散策します。
 すると林に入ったとたんにたくさんのギンバイソウが出迎えてくれました。盛りは過ぎていましたが、その株の多さにこの森の豊かさを予感しました。



 ヤマホトトギス  ツクシクサボタン

 登山道沿いにはオタカラコウが花茎を伸ばし始めていました。花はこれからです。一方、ヤマホトトギスは遊園地の回転ブランコのようなかわいい姿を見せてくれていました。中国地方ではヤマジノホトトギスが目につきますが、天狗の森ではヤマホトトギスばかりでした。

 ヒメフウロ(仮)

 この5弁花も登山道沿いに咲いていましたが、何なのかよくわかりませんでした。そこで、カルスト学習館で問い合わせたところ、館で来訪者に四国カルストの自然解説をしておられる山本さんという方が丁寧に対応してくださって、ヒメフウロではないかということでした。山本さんは初対面でもつい話しかけたくなるようなオーラを放っている方で、いろいろ話すうちに四国カルストの自然に対して深い造詣と愛情をお持ちであることが理解できました。一緒に自然観察ができれば楽しい時間を過ごすことができるでしょう。

 キレンゲショウマ



 本日の宿に向かう途中、愛媛県久万町のR33沿いにある「プティ・クリフ」という店でケーキを食べました。
 ガイドブックを見て立ち寄ったのですが、そのお味は「星、三つですー!」