三段峡 〜イワタバコはまだかいな?〜
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【広島県戸河内町 平成14年7月21日(日)】
いよいよ広島も梅雨明けです。
今年は梅雨入りが遅れ、前半は雨も少なく水不足が心配されましたが、梅雨明け間際になんとか帳尻を合わせたようです。
今日は涼を求めて、ついでにイワタバコの咲き具合を見に、三段峡に行ってみました。
三段峡は、太田川の最上流域、西中国山地を深くえぐる長さ約13qの渓谷で、四季をつうじて楽しめる広島の奥座敷です。
渓谷へのアクセスポイントは数カ所あって、JR可部線の終着駅「三段峡駅」がある最下流部が最もポピュラーですが、今日は渓谷の中ほどにある「葭ヶ原」の駐車場に車を停めて散策することにしました。
このポイントからは三段峡の数ある名勝のうちでも五本の指に数えられる「二段滝・猿飛」や「三段滝」を訪ねるのに便利です。
イワタバコ |
渓谷の岩肌を飾る夏の花、イワタバコは、散策路沿いにもいくつか見られましたが、開花しているものはまだなく、早いものでも蕾を付けている状態でした。
でも、二段滝の手前にある猿飛(両岸が切り立った高い岩の壁になっている淵で、壁の間を猿が飛び交っていたことから名が付いたといわれています。)の岸壁には、たくさんのイワタバコが花を開いていました。ここは渡し船でしか通れないところなので、人の手で荒らされることなく自然の状態を保っていました。
二段滝 |
二段滝の水量には圧倒されます。この滝は昭和63年の豪雨の際に1段目を構成していた岩盤が崩れてしまって、現在は実質一段滝になってしまっています。三段峡の気が遠くなるような長い歴史の中で徐々に進行している滝の後退現象に、今を生きる我々が運良く遭遇することができたということでしょう。なにしろ万年単位での現象ですから。
それにしても飛沫がすごい。マイナスイオンたっぷり?
三段滝 |
次に三段滝へ向かいました。滝の周辺はひんやりとして、長くいると鳥肌が立つくらいですが、山道にもどるとすぐに蒸し暑さが襲ってきます。
三段滝は深い渓谷の中に開けた大パノラマでした。上段8m、中段8m、下段10mのまさに3段で、奥行きは120mにもおよび、滝壺の深さは10mだそうです。この滝も人間には認知することのできないほどの速度で後退しつつあります。
シロテンマ |
樹上の蝉時雨がアブラゼミからヒグラシに替わった頃、また蒸し暑い下界へと戻っていきました。
渓谷で出会った姉妹(?、 実は妻と娘)
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