小山田緑地 〜多摩丘陵の原風景に出会う〜


 

【東京都 町田市 平成27年9月22日(火)】
 
 朝夕がずいぶん涼しくなってきました。世の中はシルバーウィーク。テレビでは終日高速道路の大渋滞を報じています。yamanekoも子供達が小さい頃は家族でどこかに遠出をする喜びの方が渋滞の苦痛に勝っていました。なので、渋滞すると分かっていても車で出かける気持ちはよく理解できます。
 齢を重ねた今となってはもはや大渋滞に飛び込む勇気もないので、大型連休の最終日を近場でのんびり過ごすことにしました。お金もかからないですしね。
 
                       
 
 で向かったのは小山田緑地。同じ町田市内です。(小山田緑地のHP
 町田街道を南下し、根岸で鶴川方面へ。途中の図師交差点を左折して田園風景の中をしばらく走ると到着です。駐車場はほぼ満車状態でしたが、運良く空き区画に停めることができました。ここを訪れるのは4年ぶりです。(前回はこちら

 「小山田の谷」

 園内に入ると、「小山田の谷」と呼ばれる大きな谷戸が現れます。まずはここを遡る形で木道を歩いていきます。この湿地、前回来たときは早春だったので乾燥していた印象でしたが、今日は生き生きとしていますね。

 トキホコリ

 ウワバミソウによく似た葉が群生していました。解説板によると同じイラクサ科のトキホコリという植物だそうです。初めて見ました。東京都では絶滅が心配されているのだそうです。葉の付き方が面白いですね。

 タコノアシ

 これはタコノアシ。色は緑ですが茹でたタコの足のような形をしています。秋が深まると茶色に変わり、一層似てきます。湿地を好む植物です。

 コバギボウシ

 ミズギボウシだと思って写真を撮って帰りましたが、よく見ると葉の幅が広めでこれはコバギボウシですかね。ミズギボウシはもうちょっと全体的に弱々しい感じですし。

 スズメウリ

 スズメウリの実がぶら下がっていました。直径1cmとカラスウリよりもかなり小型です。

 下池

 遊歩道は池の上を巡って対岸に。

 運動広場に向かう小径を左に分け、我々は直進して谷戸の奥に向かいます。

 竹林

 谷戸のどん詰まりからは丘の斜面を登っていきます。手入れの行き届いた竹林がありました。春にはタケノコが採れ、ボランティアの方々が管理をされているようです。

 カラムシ

 ちょっと変わった植物が。これはカラムシですね。人の背丈ほどもあり、長い葉柄が特徴的。そしてなにより花序が髭のように密生しています。昔はこの茎から繊維を採っていたのだそうです。

 ゴンズイ

 ゴンズイの実。赤と黒のコントラストがよく目立っています。

 みはらし広場

  みはらし広場までやってきました。ここのベンチで休憩です。

 西方向

 西側の眺望が開けていました。谷を埋める住宅地とそれを縁取る森。多摩丘陵では普通に見られる風景です。きょうは遠くの丹沢山地は霞んでいますね。正面の住宅地は小山田桜台。

 昼食

 途中で買ってきたマックのハンバーガーで昼食としましょう。

 食後は木陰にシートを敷いて寝っ転がります。風が心地よくてすぐに眠りの淵に。

 シラヤマギク

 みはらし広場から運動広場に下りて、そこを横切って森の中に入り、元来た小山田の谷に向かいます。
 これはシラヤマギク。線香花火のような花です。

 ヤマホトトギス

 ヤマホトトギス。もう実もできていますね。

 カシワバハグマ

 カシワバハグマでしょう。もしゃもしゃしていて蜜を吸いにくそうな花です。

 花冠をアップで。なんか優雅ですね。

 ヤブミョウガ

 ヤブミョウガの実。宝石のような輝きです。

 小山田の谷が見えてきました。この坂を下るとさっき歩いた木道があります。
 少し陽が傾いてきましたね。のんびり巡って2時間半。大型連休の一日をゆったりと過ごすことができました。心が落ち着きます。帰りは尾根幹線道路に出て、南大沢で買い物をして帰ることにしました。