二級峡 〜岩と水の見事な造形〜


 

【広島県呉市 平成14年11月9日(土)】
 
 午前中、本降りだった雨が上がり、青空が広がってきました。
 こんなときは近場で紅葉が見られるところへ。
 
 呉市にある二級峡は賀茂台地の先端にあり、緩やかに蛇行してきた黒瀬川がいくつかの滝を造りながら一気に平野に流れ下る処です。

 はるか下に見える
 渓谷出口

 渓谷は複雑なS字を描きながら標高差120mを落ちていきます。その流路はさながらラグナ・セカのコークスクリューをさらに強烈にしたような感じです。流れのややこしさもさることながら、川底に無数に造られた大小の甌穴にびっくり。大きいものでは径10mくらいのものもありました。
 二級峡から谷の出口(上の写真の開けた場所)まで直線距離にして300m。これは滝が岩盤(花崗岩)を削りながら後退していった距離といえます。気の遠くなるような時間をかけて。これからもゆっくりと賀茂台地を削り進んでいくでしょう。

 渓谷上部の「甌穴橋」

 甌穴橋からの眺めはスリル満点(古い表現ですが)。この橋、何故か行き止まりです。

 ハゼノキ

 沿岸部での紅葉の主役の一人、ハゼノキです。

 ネズの果実  アラカシの果実

 「芸藩通志」には「安芸の国第一の滝なり」と記されているとか。
 確かに水量が豊富なときに訪れればそう感じることができるかもしれません。上流のダムが放水していないときには若干迫力に欠けますが。