もみのき森林公園 〜20年目の秋に〜


 

【広島県廿日市市 平成16年9月12日(日)】
 
 島根県との県境も近い吉和村、いや今はもう合併して廿日市市ですが、そこに「もみのき森林公園」ができてからはや20年が経つのだそうです。
 今回、その20周年記念イベントとして「森のフェスティバル」が開催されました。
 共催に名を連ねる広島県自然観察指導員連絡会が担当するのは、園内の観察路を使っての自然観察会。ここには森あり原っぱありで、ネタには困りません。他の団体も、魚のつかみ取りや森のコンサート、親子木工教室などの企画を用意していました。

 1週間前にスタッフのみで行われた下見には仕事の都合で参加できなかったので、今日は開会1時間前に現地入りしてコースの確認をしておきました。
 
 ここ「もみのき森林公園」には年間を通じて何度も訪れます。今回のようなイベントの場合もあれば、妻と二人でのんびりしに来ることも。そういえば5年前、自然観察指導員の講習を受けたのもここでした。この秋、中国五県の指導員交流会を行うのもここです。なにかとお世話になってます。

 1組目スタート

 10時開会。さっそく20人あまりのお客さんが集まりました。(もちろん無料です。)
 大人のグループと子どもたちのグループとに分けてスタートです。体力や集中力を考えるとこういったグループ分けをすることは大切なこと。今回、yamanekoは子どもグループです。

 子どもたちは発見の達人。自分たちでどんどん自然の不思議を発見していきます。スタッフが講釈めいたことを言う必要もありませんし、そもそも聞いちゃくれません。

 おぉ!

 カマキリの顔をアップで見ると…。 ひょっとしたらカワイイかも。

 オタカラコウ

 途中、オタカラコウの群落がありました。この株はもっとも盛りの頃で、高さは1.5mほど。なかなか立派です。

 秋本番

 移り気なのも子どもたちの特徴。花を訪れる蝶のように興味の対象があちらこちらへと移って行きます。そうかと思うとベッタリとしゃがみ込んで石ころを眺め回したりしています。
 観察会をしていると、子どもたちのこの予測不能な反応が楽しくてたまりません。

 虫追いゲーム

 原っぱに出ると定番の虫追いゲームです。
 みんなで丸く輪を作って、そこから中心に向かって地面をたたきながら虫を追って行きます。輪が狭まるにつれてピョンピョンと虫が飛び出してきて、子どもたちは大喜び。お父さんお母さんも結構夢中でした。
 こんな狭い範囲にもたくさんの虫が生きていることに、みんなビックリしていました。また、丈の短い草原では小さい虫が、少し深い草むらには少し大型の虫が隠れていています。当たり前のことと思いがちですが、そんなことでも自分が実際に体験して気づくと楽しさも倍増です。

 ドクツルタケ?

 先週の台風18号の傷跡はそこここに見受けられましたが、それでも森の中は木々に守られて被害は少ないようです。このキノコは台風の後に出てきたものでしょう。

 さーて、何が出るかな?

 スタート地点に戻ってきたのはもうお昼前。子どもたち用に観察コースを短くしたはずが、なんだかんだで2時間近くもかかってしまいました。
 子どもたちも腹ぺこでしょう。もちろんこっちも腹ぺこです。

 遠くに吉和冠山

 


 ところが戻ってきたら次のグループがもうお待ちかね。弁当を開くまもなく2組目と一緒にスタートです。
 他のスタッフたちも時間差で何組かスタートさせているので、今日一日で5、60人は案内したことになります。
 結局、弁当を食べたのは2時過ぎ。食後は心地よい疲れからついうたた寝をしてしまいました(いつものことです。)。

 モミボックリ
 (台風で落ちたもの)