もみのき森林公園 〜白と青の世界〜
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【広島県廿日市市 平成16年2月11日(水)】
今日は祝日。天気も上々。先日の雪上観察会を体調不良で欠席したので、そのリベンジということで「もみのき森林公園」にやってきました。
吉和冠山 |
ここには1周6kmのサイクリングロードがあり、これが冬場はクロスカントリースキーのコースになるのです。今日はそこをスノーシューを履いてゆっくりと歩いてみることにしました。
スタート地点は「もみのき荘」です。
スノーシュー |
スノーシューは歩くときかかとが上がるので、雪の上をスタスタと歩くことができます。スキーでは入ることのできない林の中にも気楽に入っていけるのがポイントです。
モミ |
当然のごとく、モミの木。
今日は風もなく、穏やかな日和です。緩い上り坂でもうっすらと汗ばむほど。あちこちで立ち止まって、大きく深呼吸して、静寂の中に自分の鼓動を聞いて、非日常の白と青の世界を満喫します。
クロカンコース |
今日は行き交う人もほとんどいません。
フレディ? |
枝を離れて雪の上に舞い降りたフレディがはじめて木の全体の姿を見た…。そんな「葉っぱのフレディ」の一節を思い出させるような光景に出会いました。
もう少しでコースの最高地点に到着します。すでに12時は過ぎていますが、そこで昼食をとることにしました。
最高点 |
最高点に到着。 スタート地点の標高が900m弱なので、その差60mあまりです。
本来ここには木製のベンチがあるはずですが、雪に埋もれて在処が分かりません。なんとなく雪が盛り上がっているところにシートを敷いて腰を下ろしました。
豪華ランチ |
雪を少し掘り下げて、そこにバーナーを設置。カップラーメン2個分のお湯を沸かします。
こういうシチュエーションで食べるラーメンの美味いこと! 五臓六腑にしみ渡る、といったら表現が古いでしょうか。
食事を終えて、後ろ手に手をついて頭上を見上げると、覆い被さるような青い空です。この向こうには確かに漆黒の宇宙が広がっているはずなのに、なんでこんなに青いのか。光の吸収とか反射とか理屈はおいといて、ただ単純に不思議です。
さあ、ひと休みしたし、また歩きだしましょう。
デイパックも少し軽くなって、スノーシューの足取りも軽くなります。
足跡 |
おっと、これは野ウサギの足跡です。
前後に2つ並んでいるのが前足、左右に2つ並んでいるのが後ろ足です。で、これは奥から手前に向かって駆け下りてきたときの足跡です。跳び箱を跳ぶときのように後ろ足の方が前足の着地点より前方に着地するからこんな足跡になるのです。
静かな林 |
冬の林は夏とは全く異なった姿を見せてくれます。木々は葉を落とし林の奥まで光が届いて明るく、そして林床の下草や岩や小川などすべてを覆い隠した雪が、その光を眩しく反射しています。
林の中に入るときこそスノーシューの威力が発揮されます。
ツルウメモドキ |
嗄れた声で鳴きながらカケスが飛んでいきました。姿はダンディーですが、いかんせんカラスの仲間だけあって声はハスキーです。
もみのき湿原 |
コースから少し外れて「もみのき湿原」に寄ってみることにしました。去年の6月、ここもみのき森林公園で「山の日」のイベントが行われたとき、はじめてその存在を知りました。当時、湿原の乾燥化を防ぐための整備作業が行われていましたが、その後どうなったでしょうか。
雪タイヤ |
大きな雪のタイヤを見つけました。斜面の上にある木の枝から落ちた雪の塊が、斜面を転がるうちに「雪だるま式」に成長してできたものです。こぶし大のものからRV車のタイヤ大のものまで、あちこちで見かけました。
??? |
スタートしてから5時間。もみのき荘が見えてきました。
ここで雪上観察をするときに必ず立ち寄る場所があります。もみのき荘の近くにあるアカミノヤドリギです。低いところにあるので観察しやすいのです。
アカミノヤドリギ |
レモンイエローの”普通の”ヤドリギもすぐ横にあって、絶好の観察ポイントです。
駐車場のドリーム号のもとに戻って服を着替えたら、今日の予定は終了です。しっかりと歩いてリフレッシュして、心地よい疲れが全身を包んでいました。
あとは加計の「よしお」に寄って鯛焼きを食べるだけです。
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